ありふれたこと…かけがえのないこと
あと数時間で、あの日からちょうど一年になります。
過日、リエートと一緒に「楽楽楽ミュージックフェスティバル」に参加させていただいたのですが、
会場となった「楽楽楽(ららら)ホール」は、震災のダメージが大きく、再開までほぼ一年を費やしました。
フェスティバルは、こけらおとしもかねており、
リハーサルでステージに立った時、言葉にできない思いが胸をよぎりました。
あんな気持ちで舞台に立ったのは初めてです。
私個人は、今、おかげさまで、ほとんと以前と変わらない生活を送ることができています。
でも、それは、非常にラッキーなことなのだと思います。
今なお、悲しみを抱え、苦しみと共に生活をされているたくさんの方がいらっしゃいます。
原発事故では、見えない恐怖と闘い、将来を憂い続けています。
私の実家が福島であることもあり、やはり他人事ではありません。
合唱を通じて何ができるのか?は自問自答の日々です。相変わらず。
大きなことは何もできませんが。
日常のありふれたことを、「ありがたいこと」と自覚して、
集えることを喜び、言葉、音のひとつひとつに魂を宿せるような音楽をし、
たくさんの皆さんに聴いていただくことが、今の私にできることなのかな、とも思います。
誰もが心に傷を負っているのではないかと思うのです。
歌うことで傷を癒し、聴くことで少しでも和んでいただきたい。
「当たり前」が「奇跡の集合体」だとわかったあの日から。
ありふれた日常は、かけがえのない、輝く一瞬一瞬の積み重ねだ、と思うようになりました。
今は、今しかありません。大切にすべきと思うものは、「今」大切にしなければ。
同じときを過ごすなら、泣くより笑って過ごしたいですよねぇ。
同じ言葉を発するなら、「嫌い」より「好き」と言いたい。
かっこつけたり、自分の心を偽ったり、ごまかしている暇は、ないのですヨ。
これからも泥臭く、合唱バカ全開で生きていこー。おー。
そんなわけで????
最近の楽しいアクティビティ(の一部)をご紹介。
その1
3/4(日)コーロ・リエート「楽楽楽ミュージックフェスティバル2012」に出演しました☆
前日朝にはリハーサルでステージに立てて、当日は、いろんな照明をバックに歌えた贅沢なイベント参加でした。
お仕事や家庭の事情で、なかなか集まれなかった団員も駆けつけ、今持っているすべてを出した演奏だったと思います。
ステージではいろんなアクシデントがつきもの。
今回は、普段とは違うパターンの歌い回しの曲を取り上げたため、本番(演奏)では、面白いコトが起こってました。
これもいい経験ですよね(笑)。次回は、きっとうまくいくでしょう。
リエートも、伸びしろがたくさんあります。伸び盛り~~。
歌う仲間を増やして、集まれる時間を大いに楽しんで、もっと上手になっていきましょう☆
笑いながら☆ネ☆
その2
これは本当に日常の風景ですが。。。
SIF、スティーヴンの東京土産「ごまたまご」をきっかけに言葉遊び中。
ヴィレムの紹介してくれた「lepel」はアフリカ語でスプーンの意味だそうですよ。
SIFには現在、アメリカ人、アフリカ人が在籍しています。
皆でいろんな言語のカノンを楽しんだり、「さくらさくら」やアメリカのポップミュージックを合唱したり…。
合唱の定番「流浪の民」を、日本語で、なんてこともやっています。
(日本語で歌えるようになったら、オリジナル言語「ドイツ語」にも挑戦したい!!!)
先週から「日本語のおけいこ(寺島尚彦作曲)」を始めてみました(笑)。
これ楽しい!!!
SIFの楽しいところは、やはり、言葉の壁、習慣の壁を越えて、一緒に気分の高揚を感じたり、アンサンブルをきれいだと思ったり、感動できることだと思います。
「音楽は国境を越える」と言葉で言うのは簡単ですが、体感できるのは、稀です。
SIFは、それを日常の小さいところから味わえるのです。超・自慢!
また、お互いの文化の違いを知ることも、理解への一歩ですよね。
合唱を通じてだけでなく、簡単な日本語と英語での他愛ない会話から、SIFはちょっとずつお互いを理解し、アンサンブル(調和)を構築していっている気がします。こちらも笑いが絶えない活動です。
どうせ同じ2時間を過ごすなら。
できるだけ密度の濃い、音楽の楽しみいっぱいの2時間を過ごしたいですね。
「合唱とはこういうもの」という型にはめない活動をしたい、と、いつも思います。
自由気ままにという意味ではなく、しっかりと型を踏まえて、「型からあふれるもの」をめざし中。
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